大型トラック運転手のメリット、デメリット・19歳で免許取得も!

大型トラック運転手の良いところや悪いところがわかれば、これから運転手に転職を考えている人の参考になるはずです。

また、受験資格特例教習を受講することで19歳で大型免許が取得できるようになりました。

この記事の内容
  • 大型トラックのメリット・デメリット
  • 大型免許・中型免許・第二種免許の取得方法が21歳⇒19歳へ(受験資格特例教習)
  • 大型トラックの取得条件・取得方法
  • 補助金・助成金を活用しよう!

詳しいプロフィールはこちら

目次

大型免許とは?

大型免許とはトラック、バス、タンクローリーなど、大型自動車と言われる自動車を運転することができる免許で、正式名称は「大型自動車第一種免許」、「大型自動車第二種免許」です。

大型免許の取得は、21歳上(自衛官は19歳以上)で、中型免許か準中型免許、普通免許、または大型特殊免許を受けていた期間が、通算して3年以上必要です。

大型免許はトラック、ダンプカー、タンクローリーなど運転できる第一種免許と観光バスや路線バスといった大型バスを運転することができる第二種免許にわかれます。

また、令和4年5月14日から施行された受験資格特例教習によって、19歳以上で大型免許が取得できるようになりました。

大型免許・中型免許・第二種免許の受験資格特例教習については後ほど詳しく説明します。

大型トラックの技術進歩はすごい!

現在の大型トラックは快適に運転することができます。

参考に動画をご覧下さい。

大型トラックのメリット

大型トラックのメリット①給料がアップが期待できる!

多くの会社では、大型免許を取得し、大型トラックに乗務すれば、大型手当てがもらえます。

私が勤めている会社も、私の周りにいる他の会社のトラックドライバー達も、大型手当をもらっています。

手当というかたちでなくとも、大型ドライバーは他の4t車や6t車などと比べて、給与は高い傾向にあります。

大型トラックのメリット②乗り心地が良い!

大型トラックの10t車などは、座席まわりも広く、ゆったりと乗ることができます。

また、10t車は背も高いため、前の車の状況も良く見えるので、早めにブレーキを踏んだり車間距離をとることができます。

運転にしても車体が大きいので安定感があるうえ、小回りも利くので、とても運転しやすいです。

最近のトラックはオートマチック車が主流なので、マニュアルが苦手な人も楽しく運転ができます。

大型トラックのメリット③仕事の幅が広がる!

現在の運送業は人手不足で、若手も入社してこないのが、現状です。

仮に18歳の若手が入社してきても免許が普通免許または準中型免許では乗れる車も限られてきます。

当然仕事の範囲も限られます。

ですので、今の時代は大型免許をお持ちの方はとても重宝されます。

また、大型免許を足掛かりにけん引免許を取得し、報酬や仕事の幅を増やし、キャリアアップをすることもできます。大型免許を取得しても損はないはずです!

大型トラックのメリット④人間関係のストレスが少ない!

運転手の仕事を選んでいる人で、人間関係が苦手という人は多いです。

いっしょに働いているドライバーのなかには、口数も少なく、こちらが喋りかけると返事はしますが、向こうの方からは、話しかけてくることはほとんどありません。

私の周りにそんなドライバーは沢山います。

運転手は一回トラックに乗って出発してしまえば、自分のペースで仕事ができるので、他の人に気を使うことは少ないです。

大型トラックのデメリット

大型トラックのデメリット①年齢を重ねるごとに体力がきつくなる!

若いうちは手で運ぶ仕事(てっぱ仕事)でも、一日寝れば体力は回復していました。

ですが、年齢を重ねるごとに寝ても体力は回復せず、翌日も疲れを引きずることになってきます。

ですので、年齢を重ねても出来るドライバーの仕事を選ぶべきだと思います。

例えばおすすめの仕事は、ウイング車(トラックの荷台の左右が上方に開平するトラック)でパレット積みの仕事や荷物をカゴの中に入れそのカゴを輸送する仕事。

具体的には、郵便の仕事やヤマト運輸の大型トラックの仕事など、どちらもカゴ輸送なので楽です。

ガソリンなどを輸送するタンクローリーや車を輸送するキャリアカーなどもおすすめです!

大型トラックのデメリット➁乗り降りがたいへん!

「大型トラック」外から眺めるぶんには、大きくてカッコ良いですね!

特に最近では女性が大型トラックに乗務している姿を多く見るようになりました。

ですがその大型トラック、大きいぶん、乗り降りするのがとても大変です。

トラックに乗務するのに、足をステップに載せ、左の手すりに手をかけ右の手すりに手をかけ、3点式でトラックに乗務します。

運転席の高さがあるため、腰が痛いときは最悪です。

乗り降りする回数が多いと乗り降りするだけでけっこう疲れます。

大型トラックのデメリット③荷物の物量が多い!

4t車や6t車に比べて大型トラックは荷物を多く運ぶことができます。

パレット積みやカゴ積みなんかは体力的にも苦になりませんが、手っぱ積みはつらいです。

荷物がコメだったり飲料だったりすると「重いわ」「腰は痛くなるわで」大変です。

また、お客様によって荷物の荷降ろし方(パレットの上に荷物をのせるときなど)は違いますので、手っぱ積みは慣れるまで時間がかかります。

大型トラックのデメリット④道を間違えると大変!

長距離運行など、知らない道路を走行するときは注意が必要です!

大型トラックの場合、道を間違えて細い道路に入ってしまうと、切り返しが難しいため、永遠とバックで走行しなければなりません。

不安に思った時は、先輩ドライバーにアドバイスを求めたり、走行していて、周りにいる人に道を聞いてみるなど、周りの人を頼りましょう!

大型トラックの取得条件

身体条件

●視力     両眼で0.8以上、片眼0.5以上。(眼鏡、コンタクトレンズ使用可)

●深視力検査  2.5mの距離で3回検査し、誤差の平均が2cm以下であること。

●色彩識別   赤・青・黄が識別できること。

●聴力     10mの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること。

●身体能力   自動車の運転に支障をきたす身体障害がないこと。(障害をお持ちの方は事前に運転免許試験場に相談のこと。)         

大型等の取得条件

2020年、道路交通法の改正がありました。

2022年(令和4年)5月13日から、大型免許・中型免許・第二種免許を取得できる年齢が19歳で取得できるようになりました。

ただし、条件があります!受験資格特例教習を受講することです!

大型等の免許取得の資格要件
  • 大型免許の取得条件は21歳以上(自衛官は19歳以上)で、普通免許・準中型免許・中型免許・大型特殊免許を受けていた期間が通算して3年以上です。
  • 中型免許の取得条件は20歳以上(自衛官は19歳以上)で、普通免許・準中型免許・大型特殊免許を受けていた期間が通算して2年以上です。
  • 第二種免許の取得条件は21歳以上で、普通免許・準中型免許・中型免許・大型免許・大型特殊免許を受けていた期間が通算で3年以上です。

大型等の取得条件(受験資格特例教習)

このことを踏まえた上で受験資格特例教習の内容を簡単に説明すると、

●年齢条件は満たしているが、経験年数が足りない場合は、経験過程を受講します。

●経験過程は満たしているが、年齢が満たされていない場合は、年齢過程を受講。

●両方を満たしていない場合は、両方過程を受講。

このことにより、19歳以上かつ免許の保有歴が1年以上で大型等の教習を受講することができます。

教習時限は以下のようになっています。

課程年齢課程経験過程両方課程
技能教習1段階2911
技能教習2段階21820
合計42731
学科教習1段階202
学科教習2段階123
合計325
総合計72936

受験資格特例教習の費用の目安

5つの自動車学校の費用の平均を記載してます。参考にして下さい。

両方課程 285,320円

経験課程 244,241円

年齢課程 114,841円

実は、受験資格特例教習の費用だけでは大型免許は取得できません。上記の費用の他に大型免許を取得する費用がかかります。

つまり、受験資格特例教習の両方課程を受講した場合で、普通免許保持で自動車学校に通学する場合

両方課程の費用285,320円+通学費用350,000円=635,320になります。

なかなか個人ではためらう金額ではないでしょうか?

そうなると会社の制度を利用して会社から費用を工面してもらう必要があります。

受験資格特例教習を利用して取得した大型免許は本来の受験資格が定める年齢(中型免許は20歳、大型、二種免許は21歳)までの期間(若年運転者期間)に一定の違反をした場合は若年運転者講習の受講が義務づけられます。

正当な理由なく若年運転者講習を受講しなかった場合または、講習を受講後、若年運転者期間が経過するまでにさらに違反をして一定の基準に該当した場合は、特例を受けて取得した免許が取り消されます。

若年運転者講習・若年運転者期間とは?

受験資格特例教習で免許を取得してから、本来の受験資格が定める年齢(中型免許は20歳、大型、二種免許は21歳)までの期間(この期間を若年運転者期間といいます。)一定の基準に達した場合は、若年運転者講習の受講が義務付けられます。

*一定の基準とは若年運転者期間内に違反をして累積点数が3点以上になることをいいます。また、1回の違反で3点となる場合は4点以上となります。

繰り返しになりますが、正当な理由なく若年運転者講習を受講しなかった場合または、講習を受講後、若年運転者期間が経過するまでにさらに違反をして一定の基準に該当した場合は、特例を受けて取得した免許が取り消されます。

参考:警視庁・若年運転者講習

受験資格特例教習の動画も参考にして下さい。

大型等の費用の目安

大型免許(第一種)を取得するには、自動車学校に通う方法と合宿をして取得する方法。

または、一発試験で取得する方法があります。

(通学)

普通免許保持 

費用 35万~45万円程度

期間 3ヶ月程度


準中型保持  

費用 25万~35万円程度

期間 2ヶ月~3ヶ月程度


中型保持   

費用20万~25万円程度

期間1ヵ月~1.5ヶ月程度

(合宿)

普通免許保持 

費用 35万円程度

期間 約13日程度


準中型保持  

費用 30万円程度

期間 約11日程度



中型保持   

費用 20万円程度

期間 約9日程度

なお、自動車学校を利用した場合の第一種大型免許の合格率は約90%となっています。

一方、一発試験の合格率は約30%です。

参考:令和4年版 運転免許統計

一発試験での取得

一発試験の費用は次の通りです。

仮免許試験本試験
受験料       2,900円受験料     4,100円
試験車使用料    1,450円試験車使用料  2,500円
仮免許証交付手数料 1,150円免許証交付
手数料     2,050円
合計        5,500円合計      8,650円

*受験料と試験車使用料は受験のたびに支払いが必要です。

一発試験での取得の流れ

①適正試験 ➁場内試験(試験に合格すると仮免許取得) ③路上練習 ④本試験(場内試験・路上試験)⑤取得時講習 ⑥免許証交付 という流れになります。

①適正試験

視力・深視力・色彩識別・聴力などの能力を図る試験です。詳しくは、大型トラック取得条件の身体条件をお読み下さい。

➁場内試験

乗車から降車まで基本的な流れを見る試験となっています。道路交通法の改正にともない、大型試験車は全長8mから、4m長い全長12mに変更になりました。試験に合格すると、仮免許証が発行されます。

③路上練習

路上練習するには、いくつかの条件があります。まず路上で練習する大型車両は自分で用意する必要があります。また、大型免許を所有し、3年以上運転経験がある人に同乗してもらう必要があります。それにあわせて、同乗者の運転免許証のコピー、練習車の車検証のコピーが必要になります。

④本試験(場内試験・路上試験)

本試験には場内試験路上試験があります。場内試験は車庫入れまたは縦列駐車のいずれかが行われます。路上試験は100点満点中70点以上で合格です。路上試験は公道を走行するので、歩行者や自転車などに気を配りながら運転するとともに、安全第一の走行を心掛けます。

⑤取得時講習

取得時講習とは、一発試験の受験者のために、平成6年に義務化された講習です。本試験合格後に申し込むことができます。取得時講習の内容は大型車講習を4時間、応急救護講習を3時間を受講しないと免許証の発行はできません。指定自動車教習所に連絡して予約します。また費用の方は、22,000円です。

⑥免許証交付

取得時講習を修了した後は、運転免許試験場に申請することで、免許証が交付されます。

補助金・助成金を活用しよう!

仕事の幅や給料アップしたいと思って、大型免許を取得しよう!と思っても、免許の費用は結構かかるものです。

そこで、教育訓練給付制度を利用して免許の費用の一部を国から支給してもらってはどうでしょうか。

教育訓練給付制度とは?

教育訓練給付制度とは、働く方々の主体的な能力開発やキャリア形成を支援し、雇用の安定と就職の促進を図ることを目的として、厚生労働大臣が指定する教育訓練を修了した際に、受講費用の一部が支給されるものです。

引用元:厚生労働省

雇用の安定と就職の促進を図ることを目的とした雇用保険の給付制度です。

支給要件を満たした方が指定を受けた講座を受講し、修了した場合に教育訓練経費のうち、最大20%が支給されます。

但し、20%が10万円を超える場合は10万円が上限となります。

教育訓練給付制度の受給対象者

●雇用保険の被保険者として雇用された期間が通算3年以上の方。(初めて支給を受けようとする方については1年以上必要です。)

●離職者については離職の翌日から起算して1年以内(妊娠、出産、育児、疾病、負傷などの理由により適用対象期間の延長を行った場合は最大20年以内)に受講開始しなければなりません。

●過去に給付制度を利用したことがある場合は、3年以上雇用保険に加入しており、前回の訓練給付金を受けてから3年以上経過していること。

参考:厚生労働省・教育訓練給付制度のご案内

なお、自分が対象かわからない場合はハローワークに確認しましょう。

教育訓練給付制度の対象となる自動車免許

教育訓練給付制度の対象となる免許取得の車種は、普通二種・中型車・大型車・大型二種・大型特殊・けん引免許が対象となります。

教育訓練給付制度の対象となっている教習所は限定されているため、自分が行こうと思う教習所に確認しましょう。

くわしくは教育訓練給付制度を活用して運転免許をとろう!をご覧下さい。

まとめ

●トラックの仕事の業種には、「一般」と「特積」(とくづみ)がある。

●大型トラックは他の中型、準中型、普通と比べて賃金が高い傾向にある。

●大型免許、中型免許、第二種免許が19歳で取得できる様になった。

●大型免許の取得方法は、自動車学校に通う方法、合宿する方法に加えて、一発試験を受ける方法がある。

●教育訓練給付制度を利用すれば、免許の費用の一部を国から支給してもらうことができる。

●教育訓練給付制度の対象となる免許取得の車種は、普通二種、中型車、大型車、大型二種、大型特殊、けん引免許が対象となる。

いかがでしたか?大型免許の取得方法は色々あります。あなたに合った方法で賢く制度を利用して、大型免許を取得しましょう!

最後までご覧頂き、ありがとうございました。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次