現役運転手が語る「トラック運転手はやめとけ!」

トラック運転手は「やめとけ!」どうしてでしょうか?

読者さん

仕事の割に給料が安いからじゃない?

確かにそういった側面もあります。

ですが、トラック運転手は魅力ある仕事です。

事実、国内貨物輸送量は、年間およそ48億トンにのぼりますが、その9割以上をトラックが担っています。

そういったところも実状を踏まえながら話していこうと思います。

この記事の内容

☆給料が安いから「やめとけ!」

☆労働時間が長いから「やめとけ!」

☆長時間労働改善?2024年問題!

☆お酒をいっぱい飲めないから「やめとけ!」

☆駐車場所に苦労するから「やめとけ!」

☆トイレにすぐ行けないから「やめとけ!」

☆年齢を重ねるごとに体がきつくなるから「やめとけ!」

☆国内物流の9割以上を担うトラック輸送!

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目次

給料が安いから「やめとけ!」

トラック運転手は仕事の割に給料が安いです。

次のグラフをご覧下さい。

参考:厚生労働省 「令和 3 年 賃金構造基本統計調査」

令和 3 年 賃金構造基本統計調査では、年間所得額が全産業平均489万円に対し大型トラックは463万円で26万円少なく、中小型トラックは431万円で58万円少なくなっています。

ポイント

大型免許を足掛かりに、牽引免許を取得してトレーラーを運転したり、運行管理を取得して昇進に繋げたり、給料をアップする手段はあります!

労働時間が長いから「やめとけ!」

次のグラフをご覧下さい。

トラック運転手の労働時間は、一般的に長いことが知られています。

全産業平均2,112時間に対し、大型トラック運転手の年間労働時間は2,544時間で432時間多く、中小型トラックは2484時間と372時間多くなっています。

さらに、労働時間が適切に記録されていないケースも多く、実際の労働時間はさらに長い可能性があります。

長時間労働の要因の一つは、運転手の不足が原因となっています。

運転手が不足しているため、現役の運転手に過大な負担がかかり、長時間労働や休日出勤が続く悪循環が生じています。

長時間労働の要因の二つ目は、基本給が低く設定されていて、残業ありきとなっているためです。

荷主の都合により、待機時間も長く、長時間労働になることが予想されるため、基本給が低く設定されている運送会社が多いです。

読者さん

これが運送業の現状なんだね!

ヒロ

そうだね!但し、これは平均だからね!

長時間労働改善?2024年問題!

トラック運転手は今までは長時間労働でした。しかし、2024年4月から労働時間が大きく変わります。

これまでは、時間外労働は法律上、上限は設けられていませんでした。

2024年4月から時間外労働は特別条項付き36協定を締結した場合は年960時間となります。ひと月80時間です。

ポイント

法定労働時間を超えて労働者に時間外労働をしてもらうには36協定が必要です。
特別条項付き36協定を締結することで時間外労働の上限を延長することができます。

現行

時間外労働        法律上、上限なし

年間拘束時間        3516時間

1ヵ月の拘束時間       293時間

1日の拘束時間       原則13時間 上限16時間。15時間超えは週2回まで。

1日の休息期間         8時間
*休息期間とは?仕事が終わって解放されてから、次の仕事に就くまでの時間。

2024年4月

時間外労働         年960時間

年間拘束時間        3300時間

1ヵ月の拘束時間       284時間

1日の拘束時間        13時間  上限は15時間。14時間超えは週2回までが目安。

1日の休息期間         9時間を下限とし、11時間以上を努力義務

運転時間2日平均:1日9時間以内・2週平均:1週44時間以内
連続運転時間4時間以内(運転の中断時には、原則として休憩を与える。)
1回おおむね10分以上、合計30分以上
(例外)SA・PA等に駐停車できないことにより、やむを得ず4時間を超える場合、4時間30分まで延長可。
休日労働2週間に1回を超えない。休日労働によって拘束時間の上限を超えない。

2024年4月から、高速道路における最高速度も変わります。

車両総重量8トン以上の大型・中型トラックは、高速道路の最高速度を80キロから90キロに変更。

多くのトラック運転手は労働時間が減るので身体的には「楽」でいいという一方で、給料が減るので困ると言った声も聞かれます。

お酒をいっぱい飲めないから「やめとけ!」

運転手の中にもお酒が好きな方は多くおられると思います。

疲れて帰って来てからの一杯。おいしいですよね!

但し、飲みすぎには注意が必要です!

なぜなら運転手は運行前と運行後にアルコールをチェックしなければならないからです。

当然アルコールチェックでアルコールが検出されると、乗務できません。

駐車場所に苦労するから「やめとけ!」

一般道では道路脇やゼブラゾーンでの駐車、高速道路ではパーキングの出入り口など、ここに駐車していいの?「危ない駐車だな」と思うこともあります。

実はそこには、トラック運転手がそうしなければならない現状があります。

①荷降ろしする会社に待機する場所がないことです。

時間指定の荷降ろしの場合、たいていのドライバーは時間ギリギリではなく、あらかじめ余裕をもって荷降ろし場所に着くようにします。そのため、待機する場所がない場合、路上駐車をしなければならないケースが出てきます。

②法律で4時間運転したら、30分休憩しなければならないからです。(430休憩よんさんまる休憩)

事故の防止、過労運転防止の観点から連続運転を4時間までとし、4時間運転したら30分休憩しなければなりません。したがって休憩場所を確保することが出来ない場合、道路脇とかに駐車せざるを得ないケースが出てきます。

③駐車するスペースがない場合です。

大型トラックなど、長さも高さもあるトラックを駐車するには、それなりの駐車スペースが必要になってきます。積込み場所や荷降ろし場所の近くにコンビニなど、広い駐車スペースがあれば良いのですが、無いところが多いのが実状です。

トイレにすぐ行けないから「やめとけ!」

トラックは駐車するにも場所の確保が必要なので大変です!

そのため、トイレに行きたくても行けないのが現状です。

ですので、問題になったペットボトルに用を足すような行為が出てくるのです。

年齢を重ねるごとに体がきつくなるから「やめとけ!」

運送業は体力勝負なところがあります。

若いときは気になりませんが、年齢を重ねるにつれ体の衰えを感じてきます。

特に腰痛に悩んでいる運転手は多いです。

運送業の仕事で手っぱ作業の仕事を避け、体の負担の少ないリフト下ろしの仕事やカゴ輸送の仕事を選べば良いのです!

国内物流の9割以上を担うトラック輸送!

トラック運転手は「やめとけ!」と述べてきましたが、トラック運転手は物流を担うとても大切な役割を担っています。

国内貨物輸送量は、年間およそ48億トンにのぼりますが、その9割以上をトラックが担っています。

ほしい品物が自宅で受け取れたり、留守でも再配達して受け取れるのもトラック運転手のお陰です。

そんな豊かで便利な世の中の一端をトラック運転手は担っているのです。

まとめ

給料が安いから「やめとけ!」
令和 3 年 賃金構造基本統計調査では、年間所得額が全産業平均489万円に対し大型トラックは463万円で26万円少なく、中小型トラックは431万円で58万円少なくなっている。

労働時間が長いから「やめとけ!」
全産業平均2,112時間に対し、大型トラック運転手の年間労働時間は2,544時間で432時間多く、中小型トラックは2484時間と372時間多くなっている。

長時間労働改善?2024年問題!
2024年からトラック運転手の労働時間の改善や車両総重量8トン以上の大型・中型トラックは、高速道路の最高速度を80キロから90キロに変更される。

お酒をいっぱい飲めないから「やめとけ!」
なぜなら運転手は運行前と運行後にアルコールをチェックをしなければならない。

駐車場所に苦労するから「やめとけ!」
トラックは大きので駐車場所を探すのに大変。

トイレにすぐ行けないから「やめとけ!」
上記と同様、トラックは大きので駐車場所を探すのに大変。

年齢を重ねるごとに体がきつくなるから「やめとけ!」
運送業は体力勝負!年齢を重ねるごとに体力的に「きつく」なり、腰や肩、ひざなどに「ガタ」がきやすい。

トラック運転手は「やめとけ!」と述べてきましたが、トラック運転手は物流を担うとても大切な役割を担っています。

トラック運転手の全体的な平均年齢は50歳。

人手不足で若い人が入ってきません!

そこで、少しでもトラック運転手の魅力を伝え、関心を持ってもらえれば嬉しいです。

最後まで読んで頂きありがとうございました!


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