トラックドライバーコンテストに出場するだけで、会社からの評価はあがります。
ましてや成績を残せばなおさらです。
会社の評価もあがった私が、ドライバーコンテストに出場した経験をお伝えします。
トラックドライバーコンテストとは?

トラックドライバーコンテストは、全日本トラック協会の主催で、トラックドライバーがその技術を競い合う大会です。
このコンテストは、運転技術の向上や安全運転の普及を目的としており、毎年多くのドライバーが参加します。
ドライバーコンテストに出場すると様々なメリットがあります。
メリット1.表彰や副賞(賞金やトロフィーなど)がもらえます。
メリット2.社内・業界内での評価アップ。
メリット3.自己研鑽(安全運転意識の向上)。
メリット4.会社の信頼性アップにもつながる。
などが挙げられます。
特に女性ドライバーは有利です。
なぜなら、出場する女性ドライバーが少ないからです。
私は過去3回ドライバーコンテストに出場しています。
1回めは4t車、2,3回目は10t車です。
初めて出場するときはとても緊張しました。
仕事終わりに練習したり、休日もコースへ行って練習しました。
書籍も読みました。
私が読んで良かったともえたのは、「プロドライバーの教科書」という書籍です。
2013年に全国トラックドライバーコンテストに優勝した社員を選出した社長が書いたものです。
プロドライバーとしてのマインドや運転、点検方法など、一読の価値がある内容となっています。
宜しかったら読んでみて下さいね!
ドラコンって何をするの?

トラックドライバーコンテスト(ドラコン)は、まず地方大会で競います。
そして、地方大会で優勝したものが、全国大会に出場することができます。
私は新潟県大会に出場したので新潟県のドライバーコンテストの内容をご紹介します。
皆さんが出場する都道府県のドライバーコンテストと多少違うと思いますが、参考にしてもらえたら嬉しいです。
出場資格
ドラコンに出場するには以下の要件を満たす必要があります。
(1)各都道府県のトラック協会の会員事業所に在籍する従業員で勤務成績が優秀であり、出場申込みにおいて過去3年間人身事故を起こしたことがなく、かつ過去1年間無事故・無違反であること。
なお、性別、年齢は問わない。
(2)過去に全国大会で一般部門のいずれかで優勝した者及び既に全国大会に2回出場している者は出場できません。
(3)無資格者並びに出場申込日から表彰日までの間に事故及び違反を犯した者は大会に出場することができません。
また、後日出場選手資格要件に抵触する事実が確認された場合、入賞は取り消されます。
競技内容
競技内容は学科・運転・整備点検の3つからなります。
学科総配点450点・運転競技総配点300点・整備点検競技総配点250点。
総合計1000点で競います。
まずは学科試験があり、昼食をはさんで、運転技能、整備点検と続きます。

昼食は弁当が出されますが、これが豪華で美味しいんです!
競技部門は4トン部門・11トン部門・トレーラー部門・女性部門に分かれています。
また、女性部門の実科競技の車両は、2t車・4t車・11t車・トレーラーから選べます。
整備点検は点検ハンマーとヘルメットが必要となります。
トラックドライバーコンテスト(筆記試験)


時間は60分で、総配点は450点満点です。
回答は単答式(◯✕式)です。
配点は下記のとおり。
法規 道路交通法 | 40問 | 配点 | 200点 | 各5点 |
構造 機能 車両 | 20問 | 配点 | 100点 | 各5点 |
運転 常識 | 30問 | 配点 | 150点 | 各5点 |
合計 | 90問 | 総配点 | 450点 | 各5点 |
なお、全国大会の筆記試験は4肢択一式問題と○×正誤式問題が出題されます。
内容は法規が40問・構造機能が20問・運転常識が20問・合計80問です。
*全国トラックドライバー・コンテスト学科試験の出題内容と解答についてはこちら
筆記テストの対策は全国大会の過去問を解く他、都道府県のトラック協会に問い合わせれば、その都道府県の過去問を頂けると思います。



過去5年分あれば良いと思います。
その他、運行管理者試験の問題集も対策になります。
私がドライバーコンテストや運行管理者試験用に勉強したテキストです。



運行管理者の過去問も役に立ちます!
トラックドライバーコンテスト(運転競技)


運転競技は部門ごとにコースを走行する時間決められており、その時間内にバックや s字カーブ、踏切など決められたコースを走行します。
運転時間は下記のとおりです。
使用 車種 | 2t車 女性 | 4t車 | 11t車 | トレーラ |
競技 時間 | 8分30秒 | 9分00秒 | 10分30秒 | 9分00秒 |
配点
配点は、300点満点とし、運転競技採点表に基づいて減点方式です。
減点対象項目は、
(1)指定時間内における安全措置、発信、制動、走行、車体感覚、通行区分、進路変更、直進、右左折(巻込み防止措置を含む)、速度感覚、ハンドル操向、適正なシフトアップ、駐車等。
なお、指定時間を超過した場合は10秒ごとに5点減点となります。



審査員がシートベルトをしてなかったら、「シートベルトをお願いします」と言って下さいね!
(2)ホーム付け(ついたて衝突、車体後端とホームとの距離)
車両は事前に希望申込みすることができます。
私の出場した大会では、日野、三菱、いすゞの中から選ぶことができました。


車体最後端とホームとの距離については、下記の方法で段階的な減点が行われます。
減点 0 | 減点10 | 減点20 | 減点30 | 減点50 | 減点60 | |
2t 女性 | 10cmまで | 10cmを超え16cmまで | 16cmを超え22cmまで | 16cmを超え22cmまで | 28cmを超えるもの | 衝突 |
減点0 | 減点10 | 減点20 | 減点30 | 減点50 | 減点60 | |
4t | 15cmまで | 15cmを超え23cmまで | 23cmを超え31cmまで | 31cmを超え39cmまで | 39cmを超えるもの | 衝突 |
減点0 | 減点10 | 減点20 | 減点30 | 減点50 | 減点60 | |
11t ・ トレー ラ | 30cmまで | 30cmを超え40cmまで | 40cmを超え50cmまで | 50cmを超え60cmまで | 50cmを超え60cmまで | 衝突 |
普段練習するトラックと本番で使用するトラックが違う場合はどうしたら良いのでしょう?
車種によって車体後端は違うので、感覚だけでは難しいかもしれません。



そこで、太陽の光を私は利用しました。
車体後端とホームに映し出された光が車体が近づくほど光の形が変わるので、その形を覚えホーム付をしていました。
トラックドライバーコンテスト(整備点検競技)


整備点検はトラックの日常点検です。
ヘルメットをかぶり、点検ハンマーでタイヤの空気圧の点検やホイールナットの緩みなどの点検を行います。
日常点検についてはトラック協会が紹介しています。
大会は点検補助員がいて、その人に指示を出してライトの点灯やキャビンを上げてもらったりします。
点検補助員と息を合わせることは、高得点を狙うのに必須です!
整備点検時間
整備点検時間は、以下の時間内に行います。
使用車種 | 2トン車(女性) | 4トン車 | 11トン車 |
競技時間 | 7分00秒 | 7分00秒 | 8分00秒 |
なお、トレーラ部門での点検競技車両は、11トン車で行います。
配点
250点満点とし、整備点検競技採点表に基づいて減点方式で採点されます。
減点対象事項は、
1.点検すべき箇所又は内容を点検しなかった場合。
2.不良(故障)箇所を発見しなかった場合。
3.故障していない部位を「不良」と誤答した場合。
4.審判委員に報告する際に、点検箇所の名称を著しく誤った場合。
競技の進行
選手は自分が点検する車両の正面に向かって立ち、審査号令員の「点検始め」の合図で点検補助員とともに点検を開始し、点検部位名称を呼称し、不具合の無い場合は「よし」と報告してから先へ進みます。
不良箇所を発見した場合は、その旨を審査員に報告し、その応答を必ず得てから次に進みます。
なお、不良箇所の修復は審査員から特に指示された場合を除き行う必要はありません。



整備点検競技中は、他の選手も隣で同時に行っているため、審査員に向かって大きな声で言わないと審査員には聞こえないので、注意が必要です!
この動画が参考になります。
選手表彰


各部門の1位から3位の者に表彰状及び副賞が与えられます。



私は3位入賞だったので副賞として、1万円分の商品券を頂きました。
参加賞はカタログギフトでした。
そして、各部門の1位となった者が、10月に茨城県ひたちなか市の自動車安全運転センター安全運転中央研修所にて行われる全国大会に出場することができます。
まとめ
●ドライバーコンテストに出場するころによって社内評価はあがる。
●女性ドライバーは出場する選手が少ないため、有利。
●ドライバーコンテストは、筆記、運転、車両整備、の3種目によって、構成されている。
●地方大会で優勝することによって、全国大会に出場することができる。